2017年06月の酒店日記

司牡丹酒造、竹村家の屋号は「黒金屋」と言い、慶長8年(1603年)より土佐(高知県)の佐川の地にて酒造りを営んでいました。一方、坂本龍馬の本家「才谷屋」も、質商・諸品売買等と併せて酒造りを営んでいました。「才谷屋文書」によると、才谷屋と佐川の酒屋との間には頻繁な交流があったことが記されており、竹村家には天保2年(1831年)、黒金屋弥三右衛門が才谷屋助十郎から酒林壱軒(酒造りの株一軒分)を買ったという書状が残っています。また、「才谷屋」と「黒金屋」は姻戚関係があったようです。さらに極めつけは、竹村本家には坂本龍馬の手紙(慶応2年3月8日、甥の高松太郎あて)も所蔵されており、代々受け継がれているのです。そして、佐川の地は維新の志士を数多く輩出いていること、龍馬の脱藩の道に当たっていること等を重ね合わせれば、「才谷屋」と「黒金屋」、坂本龍馬と司牡丹の関係は、因縁浅からぬものがあるといえるでしょう。司馬遼太郎著「竜馬がゆく」の中にも登場し、司牡丹は龍馬が飲んだ酒として知られていますが、実際は龍馬の時代には司牡丹の酒名はまだ付けられていませんでした。もちろん酒名はまだでも黒金屋の酒自体は存在していた訳であり、前記の通りの因縁の深さから考えれば、当然龍馬もこの酒を飲んでいたことでしょう。この因縁から司牡丹酒造は龍馬からの伝言「日本を今一度せんたくいたし申候」をつくりました。龍馬の大志の如き骨太な味わいを持ちながら、後口はあくまで爽やかにサラリと切れる、キレ味抜群の超辛口純米酒です。

更新日時 : 2017年06月03日
カテゴリ : 日本のお酒

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