アベラワー蒸溜所は、スコットランドのスペイサイドのスペイ川の中流のほとりにあり、グレンフィディックのあるダフタウンから北西に6kmほどのところにあります。1826年にジェームズ・ゴードンとピーター・ウェアによって創設されたものの、閉鎖や再建、20世紀になってからはいくつものメーカーに買収された後、1974年にシーバスブラザーズの傘下になっています。アベラワー10年は実は終売になっており、すでに蒸留所の公式サイトでは紹介、販売されておらず、ボトルデザインが改められてダブル・カスク マチュアードで12年ものからの販売になっています。実はその10年が数本手に入りました。グラスに注ぐと、液色は少し濃いアンバー、香りはライム、カラメルが鼻を通ります。口に含むと、アルコールの刺激は少なめで、まずはライム、レーズン、後からカラメル、バニラと続きます。味わいは、酸味とビターも感じ取れますが、主体となるのは甘さです。人によってはマッカランに似た傾向だと思う評価ですが、加水されるとそれが見える感じではありますが、それよりは甘さが強めで、ストレートでも飲みやすい印象です。一方で、ピートなどによるスモーキーな香りはほとんど感じられず、ウイスキー初心者でも受け入れやすいでしょう。