チリが農業やワイン産地として特別な場所になれたのは、極端なまでにユニークな地理的条件があったからに他なりません。アタカマ砂漠、アンデス山脈、パタゴニアの氷河、そして太平洋の大海原によって形作られた天然の境界線は、チリを手つかずの場所として守り続けてきました。19世紀、ワインの歴史上最悪の危機であったフィロキセラ禍((ブドウネアブラムシがブドウの木を枯死させる)によってヨーロッパを中心に世界中の葡萄畑が壊滅的な打撃を受けた時も、チリはその難を逃れることが出来たのです。さて、ピノノワールはカベルネソーヴィニヨンと並ぶ赤ワインの代表的品種です。ピノノワール種を用いた赤ワインは比較的軽口で、渋み、タンニンが少ないので日本人には飲みやすいかもしれません。ただ、酸味が強いものがありますので、ご注意を。そして、栽培にはやや冷涼な気候を好み、高温多湿には特に神経を使います。従って、チリのセントラルバレーは、暖かな日差しと冷涼な気候の組み合わせですから、ピノノアールには最適と言えましょう。マンクーラ ガーデアン レゼルヴァ ピノノアールは、タンニンが控えめで、若干甘く、一寸シャープでフルーティです。テーブルワインとして、お薦めです。
更新日時 : 2017年09月29日
カテゴリ : 世界のお酒