17世紀に帝政ロシア支配下のウクライナ地方で誕生したペルツォフカはその後ウクライナの酒としてロシアの酒として発展してきましたが、ロシアのほうではソ連時代1931年に2本の赤唐辛子の絵がシンボルマークとして使われるようになり、国家公団サユーズプロドインポルトのブランドとして定着し、今に至っています。ウオッカは、じゃがいも、小麦、大麦、ライ麦など穀物を主原料にした蒸溜酒で、基本的には無色透明、白樺の炭で濾過されるため、本来は無臭といって良いほどクセがありません。これに果実などを漬け込んだり、樽熟成させたりすることで、色、香りを付けたものをフレーバーウオッカと言います。その代表的なウオッカが、ペルツォフカです。ホットでスパイシーな明るい琥珀色のウォッカです。赤唐辛子、コショウなどを漬け込んだ浸酒を加えピリ辛でパンチがあります。ロシアのペルツォフカの特色は糖分が入っていない分、ピリ辛により切れ味があり、すっきりしていることです。そのため、ウォッカの定番カクテルのひとつである「ブラディ・メアリー」(トマトジュース割り)のベースとして使うとほかのスパイスを加えることなくおいしいカクテルができるので、日本では「ブラディ・メアリー」のベースとして非常に人気があります。ロシアでは風邪の薬としてストレートで飲まれることが多いそうです。
更新日時 : 2017年04月14日
カテゴリ : 世界のお酒