男山は、1661年(寛文元年)に五摂家筆頭の近衛家が伊丹の領主として清酒(日本酒)の醸造を推奨した頃に誕生しました。男山の造り酒屋「木綿屋山本本家」は元禄から享保にかけて最盛期を迎え、江戸幕府の第8代将軍・徳川吉宗の御膳酒になったと伝えられているほか、下り酒のブームを巻き起こして元服の祝儀の定番になりました。こうして「男山」の酒名は美酒の代名詞となり、醸造家たちが次々に自分たちの酒に冠していきましたが、その後の灘酒ブームなどにより木綿屋山本本家は明治の初頭に廃業しました。昭和になると旭川の酒屋「山崎酒造」が木綿屋山本本家の末裔を訪ね当てたことで正統・男山が復活しました。従って、全国各地に「男山」の銘を使用した酒や蔵元がありますが、男山株式会社が本家を伝承しているのです。旭川は、大雪山の伏流水と清酒醸造に適した冷たい気候風土に恵まれています。さて、国芳乃名取酒は日本酒度10度の大辛口の特別純米酒ですが、キレの良い辛口で、北海道の郷土料理ルイベ、いかソーメン、酢味噌和え(ぬた)などととてもよく合うお酒です。実は、小倉出身の元相撲取り森山さんが生前大変愛されたお酒で、美味しいお酒を飲み慣れている相撲界で大変人気のあるお酒だそうです。
更新日時 : 2017年10月27日
カテゴリ : 日本のお酒