酒店日記

流石焼酎には、連続式蒸留でアルコール度数36度未満いわゆる甲類と単式蒸留でアルコール度数45度以下いわゆる乙類があります。乙類は本格焼酎とも言われます。甲類は、何度も蒸留を行うためアルコール純度が高くなり、原料本来の風味や味覚の個性は乏しくなります。従って、チューハイのベースやリキュールの材料、あるいはカクテルの際に用いられ、ジンやウオッカなどの代用品として使われることがあります。梅酒などに使われるホワイトリカーが典型です。一方乙類の本格焼酎は、基本的に1回のみの蒸留のため、原料本来の風味や旨み成分が生きていることが特徴です。伝統的な蒸留機内を減圧しない常圧蒸留が主でしたが、最近雑味を少なくするため、蒸留機内の気圧を低下させ低温での蒸留を行う減圧蒸留が導入されるようになりました。本格焼酎は、米、麦、芋、黒糖、そば、栗、ジャガイモ等いろいろな原料を使っているものがあります。さて、今回ご紹介するのは、地元城島(久留米市近郊)の池亀酒造が提供する流石(さすが)です。独自の低温減圧製法で、吟醸酒の酒粕を原料に仕込んだ吟香米焼酎です。そのフルーティな香りとはうらはらな、切れ味の良い淡麗辛口で、熟成したまろやかさがクセになります。ロック、ストレート、炭酸割り、レモンやカボス割り、色々なバージョンで楽しめます。

更新日時 : 2016年02月20日
カテゴリ : 日本のお酒

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