スコッチウイスキーのメッカ、スペイサイド地方キース町のオスロスク蒸留所で製造されたウイスキーのことをシングルトンウイスキーと呼びます。なぜオスロスクウイスキーではないかと言うと、オスロスクという言葉はスコットランド人以外だと発音が難しいと考えられたので、世界中でオスロスク蒸留所のウイスキーを味わって欲しいとの願いをこめて発音しやすい、シングルトンと言う名前になりました。高品質な軟水で仕込んだウイスキーをダブルマッジと呼ばれるシェリー樽とバーボン樽で熟成し混合させて、芳醇な香りと滑らかな味を両立させる美味しいシングルトンが造られます。しかし、いまではオスロスクという商品名もあり、ザ・シングルトンは外国人を誘惑するためにシングル・カスク(ひとつの樽から取り出して、そのまま瓶詰めしたウィスキー)を指します。さて、シングルトン・グレンオードはグレンオード蒸留所で開発されたアジア向け商品です。キリンHDが輸入元です。また、シングルトン・グレンデュランは米国向けに開発されたものです。そして、シングルトン・ダフタウンは欧州向けに開発されたウイスキーですが、オスロスクの伝統を最も受け継いでいます。左のシングルトン・ダフタウン・テイルファイアはヨーロッパのシェリー用オーク樽で熟成し、ラズベリー、イチゴ、りんごなどのフルーティな味と香りを楽しめます。右のシングルトン・ダフタウン・サンレイはアメリカのバーボン用オーク樽で熟成し、カシスの香りと味わいのエレガントなウイスキーです。グレンフィディックをもっと華やかにした感じです。日本ではなかなか味わえない逸品です。
更新日時 : 2016年03月27日
カテゴリ : 世界のお酒