エリツィンさんは、「世の中に醜女はない。ウオッカが足りないだけだ」を体現した大統領でしたが、プーチンさんは残念ながらビール党だそうです。15世紀半ばロシアでライ麦を原料としたジーズネンナヤ・ヴァーダー(命の水)と呼ばれる酒ができ、このヴァーダーがウオッカの語源のようです。18世紀にウオッカの種類や技術が高まり、1794年に白樺の活性炭でウオッカを濾過する製法が開発され、クセの少ないお酒となりました。香草や果実などを使ったフレーバーウオッカも作られています。1860年、ロシアのピョートル・アルセニエヴィチ・スミルノフがウオッカ製造会社を創業し、1886年アレクサンドル3世の御用達となりました。1917年のロシア革命により国有化と資本家の弾圧がなされ、2代目のウラジミール・ペトロヴィチ・スミルノフはパリに亡命し、ウオッカ製造を再開しました。1933年、ロシア革命直後に米国に亡命していたルドルフ・クネットがアメリカやカナダでの「スミノフ」ブランドでの製造権と販売権を、ウラジミールから買収しました。それ以後、販売権は転々とし、英国のグランド・メトロン社とアイルランドのギネス社が合併した、ディアジオ社に現在はあります。なお、日本ではキリンビールがディアジオ社と合弁し販売しています。スミノフウオッカは何度も濾過を繰り返して雑味・濁りを徹底的に取り除いた、無色透明のクリアなテイストが特長です。ミックスするものを選ばず、どんなカクテルのおいしさも引き立てます。
更新日時 : 2016年05月08日
カテゴリ : 世界のお酒