伊勢志摩サミット一番乗りは、カナダのイケメン首相トルドー夫妻でした。カナダを冠にしているウイスキーのお話をしましょう。1816年米国マサチューセッツ州にハイラム・ウォーカーは生まれました。9歳で父親を亡くし、20歳の時ボストンの食料品店で見習いを始めました。1838年デトロイトで自分の食料品店をオープンし、穀物商にもなりました。さて、この時代米国では、酒類の販売はドラッグストアのみの専売で、食料品店は販売できませんでした。さらに段々禁酒法運動が力を増していました。そこでハイラムは、1856年デトロイト対岸のカナダの土地を購入し、蒸留所を建て、ウイスキー業界に名乗りをあげました。さて、ハイラムのウイスキーは、当時のアメリカ紳士の社交場であった各地のジェントルメンズ・クラブで好評を博し始めたので、クラブ・ウイスキーと最初にブランド名を付けました。ところが、クラブ・ウイスキーの人気急騰に脅威を感じたアメリカ・ケンタッキー州のバーボン業者は、ロビー活動を実施、カナダ産ウイスキーとアメリカ産ウイスキーを区別するよう政府に求めました。そのため、1890年カナディアンクラブと言うウイスキーが生まれました。ところで、消費者にとっては、名前がカナディアンとなろうが、カナダの長い冬に育てられたスッキリした味わいに魅了され、CCの愛称で世界中で愛されるカナディアンウイスキーになりました。
更新日時 : 2016年05月27日
カテゴリ : 世界のお酒