1951年に麦の統制が撤廃されると、麦麹開発が始められました。1973年に主原料が大麦で、麹も麦麹の麦100%の焼酎が二階堂酒造から発売されました。そして、二階堂酒造および三和酒類がイオン交換濾過法の技術を駆使した麦焼酎を開発し、それが東京などで受け入れられました。さらに、大分県知事の立木勝氏の県産品愛用運動の重点項目として豊後特産麦焼酎を取り上げたことと、平松守彦知事が提唱した一村一品運動とも連動して、日本全国でブームが巻き起こりました。2007年1月には、大分県酒造組合が申請した「大分麦焼酎」が地域団体商標(地域ブランド)として登録されています。現在、麦焼酎の消費者のニーズは減圧・イオン交換濾過の麦焼酎から常圧・低濾過の麦焼酎へシフトしており、小規模な大分麦焼酎メーカーにスポットがあたるようになってきました。さて、臼杵市に明治5年創業の藤居酒造は、古来よりの伝統手法である「常圧蒸留」の後、過剰濾過を避け麦の本来の旨みを引き出すため、原酒を氷点まで冷却する「氷点濾過」のみを行い仕上げたふしぎ屋を生産しています。ふしぎ屋は、一定期間熟成させる事によりお湯割り、ロックにしても負けない芳ばしさの中に柔らかく呑みごたえのある豊かな味わいに仕上がっております。定番商品でありながら1ランク上の味わいがご堪能いただけます。平成18~22年度熊本国税局主催の酒類鑑評会で「ふしぎ屋」は5年連続優等賞を獲得しています。また2011年~2013年国際味覚審査機構(iTQi)にて、3年連続最高賞の3つ星賞を獲得したことで、日本麦焼酎史上初となる、『クリスタル賞』を受賞しました。
更新日時 : 2016年08月04日
カテゴリ : 日本のお酒