ロッホナガー蒸留所は1845年に創立しました。ヴィクトリア女王とアルバート公がここを訪れ、王室御用達の証”ロイヤル”の冠を授与された蒸留所です。スコットランドの老舗蒸留所では3番目に小さく、スコットランドのシングルモルトウイスキーの中で最も希少性の高い銘柄の1つです。今でも伝統的な開放式のマッシュタン(麦芽糖化槽)、蒸気加熱の蒸留器、ワームタブ(蛇管型冷却装置)を使用し、そのモルトウイスキーにハイランドモルトの際立った特長を与えています。最初は甘く、しかしすぐにピリッとした酸味が追いついてくる心地よい味わいです。後味はさっぱり。魅惑的な白檀の香りが尾を引くやや長めの余韻があります。
更新日時 : 2019年03月08日
カテゴリ : 世界のお酒
創業文化元年(1804年)当主の名前をラベルにした、大分県の井上酒造代表の麦焼酎が初代百助(ももすけ)です。大麦を100%使い、天領日田の天然地下水で仕込んだ焼酎は、幾度となく国税局主催の優等賞を貰っています。厳選した二条大麦と天領ひたの天然水とが、長年の蒸留技術から生みだした減圧蒸留の麦焼酎です。麦の香りが程良くありまろやかな甘味、淡麗で軽やかな風味が特徴で、飲み飽きない焼酎です。どんな料理にも合いますが、大分県日田特産の、鮎の塩焼き・うるか・しめ鯖・鯖寿司・たらの芽のてんぷら、などもお勧めです。オンザロック・ストレート・お湯割りどれでもOKです。
更新日時 : 2019年03月01日
カテゴリ : 日本のお酒
醸造酒は果物や穀物をそのまま、または糖化させたあと、酵母の働きによりアルコールを発酵させたお酒です。
蒸留酒は醸造酒を加熱し、その蒸気を冷やして液体に戻したお酒です。この蒸留の過程で、醸造酒がアルコール度数5度から15度程度ですが、蒸留酒のアルコール度数は40度から60度にもなります。醸造酒は、そのまま発酵させているため、素材や製造過程の環境によって、雑味が混じることになりますが、その雑味を上手に転嫁し旨味に変えることが生産者の技術になります。蒸留酒は蒸留のため、醸造酒の旨味が消えていくことになります。そこで、生産者はその旨味をいかに残すかが、生産者の技術になります。醸造酒は果物や穀物を発酵させることができればお酒になりますので、果物や穀物を貯蔵し始めたときからお酒が生まれたと思われます。蒸留酒は、蒸留器が必要ですから、どうしても醸造酒以後になります。蒸留技術の起源は紀元前4000年~3000年のメソポタミア文明にまで遡ります。しかしメソポタミアではこの技術は香水を作るために使われておりお酒の精製には使われていませんでした。またギリシャ文明においてもアリストテレスが塩水の蒸留をおこなっていますがここでもお酒を蒸留するということは行われませんでした。8世紀頃アラブ世界の天才化学者として活躍したジャービル・イブン=ハイヤーンは蒸留器を考案し他の錬金術師と共に様々な液体を蒸留しました。彼はワインを蒸留するとアルコール度数の高い液体が産まれ、さらに蒸留を繰り返し精製することによってさらに液体のアルコール度数が高まることを知っていました。そうしてアラブ世界で守られてきた叡智ははやがてヨーロッパに広がっていきました。おそらく11世紀にはヨーロッパで蒸留酒は造られたでしょう。なお、アラビア語とギリシャ語からなる、ある種の蒸留器はアランビックと呼ばれこれがアルコールの語源となりました。