あけましておめでとうございます。さて、昨年までは店にある商品についてお話をしてきましたが、マンネリ化してきましたので、商品にしぼらず、お酒に関することとテーマを広げることにします。
最近ではとんと見られませんが、私の子供の頃は正月店に屠蘇(とそ)を置いて、お客様や営業の方等に振舞っていました。「屠蘇」とは、「蘇」という悪鬼を屠(ほふ)り魂を蘇生させて長寿を願って正月に呑む縁起物のお酒です。
屠蘇は薬草を組み合わせた屠蘇散(とそさん)を赤酒・日本酒・みりんなどに浸して作ります。現在では山椒・細辛・防風・肉桂・乾薑・白朮・桔梗を屠蘇散に用いています。人により、健胃の効能があり、初期の風邪にも効くと言われています。時代、地域などによって処方は異なるようです。あまり美味しいものではありませんが、縁起物ですから毎年一杯はお飲みください。尤も家によっては屠蘇散を使わず日本酒や日本酒とみりんの組み合わせで屠蘇を作るようです。これは美味しそうですが、飲みすぎにはご注意を!
更新日時 : 2019年01月04日
カテゴリ : いろいろ
180年ほど前、スペインの植民地支配下にあったベネズエラでは、現地民のインディオやアフリカ黒人奴隷がコーヒー・ココアの栽培や金の採掘といった労務に酷使されていました。これを見て立ち上がったのが、のちにコロンビア大統領となったシモン・ボリバルです。
ボリバルは、コロンビア独立軍を率いて戦い、ベネズエラ独立へのきっかけを作りました。1820年代のことでした。この戦いのさなか、ベネズエラ・オリノコ川流域にあるアンゴスチュラの町にあった英国陸軍病院でアンゴスチュラ・ビターズは生まれました。この病院において、ベネズエラ解放軍の軍医として従軍していたドイツ人医師J・シーガート博士が食欲不振・胃の疾患を訴える兵が多いのを見て、1824年にある薬用酒を考案しました。これがアンゴスチュラ・ビターズです。このアンゴスチュラ・ビターズはジェンシアン(りんどう属)を主体に、シナモン・キナ皮・アンジェリカ・コリアンダー・アーモンド・ナツメグ・カルダモンなど各種薬草と香辛料をラム酒に浸漬して作ります。健胃・強壮・解熱の薬効があり、西インド諸島ではマラリアの予防薬として用いている所もあります。また現在でもBarなどでは胃薬的な扱いをしている所もあります。現在は、ベネズエラの政情不安のため、アンゴスチュラ(のちに英雄の名をとってシウダド・ボリバル市と改称)からトリニダードトバゴに移り、生産しています。最近飲み過ぎたというお方は、ジントニックなどに数滴アンゴスチュラ・ビターズを入れて飲んでみたらいかがでしょう。風味もまし、調子もよくなること請け合いです。マンハッタンもいいですよ。
福岡あさくらの老舗蔵元篠崎は、江戸時代後期清酒製造業として創業しました。三連水車が回る福岡県朝倉郷は、名だたる穀倉地帯です。この台地の実りと上質な水、職人の確かな技が日本酒造りの基礎となります。「国菊」は100年以上続く篠崎のブランドです。国菊のにごり酒は一切の火入れ(殺菌)をせずに壜詰しております。そのためお酒が生きており、出来立ての風味がお楽しみいただけます。生酒ですので、王冠にガス抜き用の穴をあけております。国菊のあまざけは米麹と米のみから糖化させたストレートタイプの飲料で、防腐剤・糖類は一切使用しておりません。国菊のあまざけは日本のヨーグルトとも言われ、麹菌には腸内環境を整え、免疫力を高める働きがあると言われています。また、必須アミノ酸やぶどう糖が豊富に含まれております。ノンアルコール飲料なので、小さいお客様からお年寄りまで幅広く飲用いただけます。