世界のお酒

ワインは、紀元前1500年ごろにギリシャに伝わったと言われています。ただ、紀元前3000年にはクレタ島やサントリー二島でワインが取引されていた証拠も見つかっているので、もっと歴史は古いかもしれません。ギリシャ神話によれば、ワインをギリシャにもたらしたのは酒神ディオニソス(バッカス)ですが、実際には現在のレバノン周辺に住んでいたフェニキア人という民族によって伝えられました。フェニキア人によって伝えられたワインは、ギリシャ人によって盛んに造られるようになりました。そして、紀元前1100年ごろには、ギリシャは有数のワイン輸出国となったのです。さらに、ギリシアのポリスは、フランスのマルセイユ、イタリアのナポリやタラント、シチリア島のシラクサ、トルコのミレトス、スペインのカルタヘナ等多くの植民地を作り、ワイン製造技術を、地中海世界全体に広めていきました。また、古代ギリシャでは、ワインは飲用だけでなく、薬としても利用されていたとされています。古代ギリシャの医師で、医学の父とも呼ばれるヒポクラテスは、ワインについて解熱作用や利尿作用、疲労回復などの効果があると書き記しています。昔から、お酒を飲みすぎると害になるが、適度に飲むと百薬の長であることが認識されていたのですね。

更新日時 : 2019年02月08日
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イングランドは1066年ノルマンディー公ギヨーム2世によって征服されました。教科書的に言えば、ウイリアム1世によるノルマン王朝が開かれるコンクエストです。しかし、実態はイングランド南部を支配していたアングロサクソン族のハロルド2世が、フランス北部のノルマンディーを支配していたノルマン族のギョーム2世に、イギリスのヘイスティングズの戦いで敗れたというわけです。なお、ギヨームはフランス語読みで、英語ではウイリアムになります。先回お話したジャン王のジャンは仏語で、英語にするとジョンです。おそらくは、ギョーム2世は本拠を依然としてノルマンディーに置き、イングランドの支配はノルマンディー出身のフランス語を話す貴族たちで行われていたでしょう。従って、当時のイングランドの公用語はフランス語です。さて、ノルマンディーは、フランス北部で寒いため、ブドウを生産できませんでした。しかし、リンゴは豊富でした。当時のイングランドでは、フランス語を話しながら、リンゴ酒を飲んでいたでしょう。

 

更新日時 : 2019年02月01日
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文献上でワインの醸造が初めて登場するのは、紀元前5000年ごろのことです。このころに起こった出来事をシュメール人が書き綴ったメソポタミア文明最古の文学作品である「ギルガメッシュ叙事詩」に、洪水対策の一環である船の建造に携わった労働者にワインが振る舞われたと記されています。ギルガメッシュはシュメール人でウルクの王だったのですが、その王が伝説化して、世俗的なヒューマニズムに描かれた叙事詩です。紀元前5000年ごろのものと思われる遺跡から、ワイン造りで必要な果汁を絞るための道具だと考えられる石臼が発見されました。そして、アンフォラと言うワインを貯蔵する素焼きの壺も発見されています。これは、紀元前5000年ごろにはワインの醸造が始まっていたと考えられる要因の1つです。さらに、ワインの原料となるブドウを育てるためのブドウ畑があった痕跡も残っています。

また、メソポタミアにほど近いエジプトでも、壁画などにワインを造るための道具が描かれていたことから、紀元前4000年代にワインが造られていたと考えられています。この時代にはビールの醸造も始まっていましたが、ワインはビールと比べて高級品だったようです。ビールの遺跡はピラミッド建設の作業場跡に多く発見されているからです。

更新日時 : 2019年01月25日
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