フランス南西部ガロンヌ河河口近くに位置するボルドーは、アキテーヌ公エリアノール・ダキテーヌがイングランドのヘンリー2世と結婚してイングランド領となるより前から、ワインの大生産地でした。ボルドーはアキテーヌの中心地として、元フランス王妃エリアノールの再婚から、300年間英仏100年戦争が終わるまで、英仏領土争奪の的でした。ワイン生産でこの地が豊かであったことが、英仏の野望の火に油を注いだかもしれません。さて、ボルドーで生産されるシャトー・ピコナ2014は、ボルドー・ワインコンクール2015で金賞を受賞しました。シャトー・ピコナ2014は、メルロー80%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%の品種で生産され、ブラックベリーや赤い果実のニュアンスが感じられ、まろやかで滑らかなタンニンと酸味のバランスの良さが印象的な正統派ボルドーです。そのエレガントで心地よい味わいに合せるのは、牛肉のグリルや熟したチーズなどがおすすめです。お値段もお手頃、どうぞお楽しみください!
更新日時 : 2017年04月28日
カテゴリ : 世界のお酒
17世紀に帝政ロシア支配下のウクライナ地方で誕生したペルツォフカはその後ウクライナの酒としてロシアの酒として発展してきましたが、ロシアのほうではソ連時代1931年に2本の赤唐辛子の絵がシンボルマークとして使われるようになり、国家公団サユーズプロドインポルトのブランドとして定着し、今に至っています。ウオッカは、じゃがいも、小麦、大麦、ライ麦など穀物を主原料にした蒸溜酒で、基本的には無色透明、白樺の炭で濾過されるため、本来は無臭といって良いほどクセがありません。これに果実などを漬け込んだり、樽熟成させたりすることで、色、香りを付けたものをフレーバーウオッカと言います。その代表的なウオッカが、ペルツォフカです。ホットでスパイシーな明るい琥珀色のウォッカです。赤唐辛子、コショウなどを漬け込んだ浸酒を加えピリ辛でパンチがあります。ロシアのペルツォフカの特色は糖分が入っていない分、ピリ辛により切れ味があり、すっきりしていることです。そのため、ウォッカの定番カクテルのひとつである「ブラディ・メアリー」(トマトジュース割り)のベースとして使うとほかのスパイスを加えることなくおいしいカクテルができるので、日本では「ブラディ・メアリー」のベースとして非常に人気があります。ロシアでは風邪の薬としてストレートで飲まれることが多いそうです。
更新日時 : 2017年04月14日
カテゴリ : 世界のお酒
現在世界で最も有名なシェリー・メーカーであるゴンザレス・ビアス社は、1835年当時若干23歳だったマヌエル・マリア・ゴンザレス・アンヘル氏によって創業されました。ティオ・ペペとはスペイン語で「ペペ叔父さん」という意味、マヌエル・マリア・ゴンザレスの叔父、ドン・ホセ・アンヘル・デ・ラ・ペニャのことを指しています。ペペ叔父さんこと、ドン・ホセは、シェリーの利き酒の名手であり、甥のマヌエル・マリアを助け、ゴンザレス社の数あるワインの中から特に高品質なドライシェリーの樽を厳選していました。マヌエル・マリアは、叔父が興味を示しそうなシェリーの樽にあらかじめ「ティオ・ペペ(ホセ叔父さん)のために」と記したといい、このことからゴンザレス社の従業員全員が、このドライシェリーを「ティオ・ペペ」と呼ぶようになりました。ゴンザレス・ビアス社の自社畑の、石灰分の含有量の多い真っ白な土壌で育ったパロミノ品種から造られる辛口シェリーが、ティオ・ペペです。淡く黄金色に輝く優雅な色合いに、シェリー特有の香りが特徴です。世界のレストランで、食前酒の定番として、また魚介類など料理を彩る辛口ワインとして選ばれています。2~5°Cにしっかり冷やして楽しんでください。
更新日時 : 2017年03月31日
カテゴリ : 世界のお酒