1819年にフランス・ロワール地方のアンジェ市で、エドゥアール・ジャン・コワントローが、オレンジの乾燥果皮を水に浸漬してもどした後蒸留し、スィートオレンジ果皮を中性スピリッツに浸漬後蒸留したものを合わせた、オレンジの香味豊かな透明なリキュールつまりコアントローを作りました。コアントローは、ホワイトキュラソー(透明なオレンジを使ったリキュール)
の一つです。18世紀中頃のオーストリアの女帝マリア・テレジャ(フランスの王妃マリー・アントワネットの母親)は、コーヒーカップにキュラソーを注ぎ、そこにホットコーヒーを加え、さらにホイップクリームを浮かせて、軽い小粒の飴を乗せた飲み物を好んだと言われています。おそらくこれが、日本で一般的に普及しているウインナーコーヒーの原点と思われます。コアントローとマーマレードをマグカップに入れ混ぜます。これにホットコーヒーを注いで、現代版大人のコーヒーが出来上がります。一度お召し上がりください。
更新日時 : 2016年09月23日
カテゴリ : 世界のお酒
寒造りしたお酒は、春先に搾られ、夏の間涼しい酒蔵の中でゆっくりと熟成の時を過ごします。それを冷気の訪れる秋に、火入れをせずそのまま生詰めした純米・生酛・生詰めです。とろりとした旨みと爽やかな香味が共存する、今だけの限定品。やや冷やして、また常温やぬる燗でお楽しみください。
イギリスのグレートブリテン島の西側にアイルランド島があり、英国の北東部6州を除いて、アイルランド共和国です。首都はダブリンですが、そのダブリンのボウ・ストリートの蒸留所で、1780年、ジョン・ジェムソンが蒸留を3回繰り返すことでウイスキーが理想的な仕上がりになることを発見しました。ウイスキーは、ゲール語「ウシュク・ベーハー」(命の水)に由来しますが、蒸留所内を流れるダンガーニー川の水が生命線であり、アイリッシュ産の大麦と良質の水とトウモロコシを原料として、スコッチウイスキーの蒸留が2回のところ、3回にしてよりなめらな口当たりにしたのがアイリッシュ・ウイスキージェイムソンです。アイリッシュウイスキーは、アイルランド島内で最低3年間熟成させなければなりません。ジェイムソンは、アメリカやスペインから輸入したバーボンやフォーティファイドワインの熟成に使われた古樽をカスクにして、「起こさないでください」の札を掲げて3年以上寝かせています。その間に、焦がした木やバニラ、シェリーの甘い香りを授けるわけです。なお、麦芽(モルト)を乾燥させるために、スコッチウイスキーはピート(泥炭)を使いますが、アイリッシュウイスキーは木材や石炭を使います。ピート独特の香りがフレーバーだと感じる人もいますが、日本人の多くは薬品臭がすると感じるようです。その点で言えば、アイリッシュウイスキーは、日本人好みのウイスキーと言えそうです。アイリッシュウイスキーの原点ジェイムソンをご堪能ください。
更新日時 : 2016年09月09日
カテゴリ : 世界のお酒