酒店日記

島美人英国の離脱投票以来、EUは結束を固めるのに必死です。

薩摩の国には、結束の固さから生まれた銘酒があります。鹿児島県の最北端の町、長島は、大小23の温暖な島々に囲まれ、急流な東シナ海の潮流と風光明媚な地形、そして、山の幸、海の幸に恵まれており、鹿児島県本土と全長502メートルの黒之瀬戸大橋で結ばれています。そこに、長島研醸有限会社は、昭和42年2月に長島にある酒造会社5社の共同瓶詰工場として設立いたしました。(宮内酒造合名会社・宮乃露酒造株式会社・長山酒造有限会社・杉本酒造合資会社・南洲酒造合資会社)
五つの蔵元がそれぞれの伝統と技で醸し出した焼酎を巧みにブレンドし、設立時からの味を現在に受け継いでいます。その一つがさつま島美人です。まろやかな甘口で、いつまでも飽きずに飲めるくせのない焼酎です。島(世)の男性にいつまでも愛されるようにと願い「さつま島美人」と命名しました。豊かな芳香とコクのあるうまみのわかるお湯割、ひんやりとした喉ごしのオンザロック、ずばり生のままで風味を味わうストレート、お好みにあわせてどうぞ。

更新日時 : 2016年07月10日
カテゴリ : 日本のお酒

フォアローゼズそれはある舞踏会でのこと。フォア・ローゼズの生みの親ポール・ジョーンズは、絶世の美女と出会います。一日で恋に落ちたポールは、迷わずプロポーズしました。でも、彼女は彼にこう答えたのです。「どうか次の舞踏会までお待ちください。プロポーズをお受けするなら、薔薇のコサージュをつけてまいります。」そして、約束の舞踏会の夜。彼女は4輪の真紅の薔薇を胸に、彼の前に現れたのでした。愛が実った素晴らしい瞬間。そんな素敵なエピソードから、『フォア・ローゼズ』と名付けられ、ラベルには二人を結んだ真紅の薔薇のコサージュが描かれたと言われています。と言うのが公式エピソードです。1888年フランスの酒造メーカーであるペルノ・りカールが米国ケンタッキー州でバーボンメーカーとして創業しました。最初ポール・ジョーンズ所有の蒸留所名『ストレート・バーボン』の呼び名でした。禁酒法時代は、薬用バーボンとして法に抵触せず販売しました。1943年カナダのシーグラム・グループが合併し、フォア・ローゼズの銘柄で、ブレンデッドウイスキーの製造を開始しました。シーグラムは、売れ行きが良いにもかかわらず、米国での販売を停止しました。そして、アジア及び欧州の市場に集中的に販売し、世界で最も売れるバーボンになりました。トウモロコシとライ麦の原料にこだわり、酵母にこだわり、技にこだわった、花のような果実のようなそのほのかな香りとなめらかな味わいの薔薇のバーボンです。

更新日時 : 2016年06月30日
カテゴリ : 世界のお酒

グランツ三角柱のボトルと言えばグレンフィディックですが、その姉妹品のブレンデッドウイスキー、バランスがとれた円やかなスコッチウイスキー、アルコール臭もピート臭もなく、安くて癖が無く日本人好み、それがグランツです。グランツを飲みながら、英国EU離脱について、思いを馳せました。グラスゴー地区はスコットランドの重要地域ですが、離脱の投票が多かったようです。グラスゴーは18世紀の大経済学者アダム・スミスの研究拠点となった地です。日本では見えざる手ばかりが有名ですが、国富論を読むと、大陸の重商主義批判が主要論点であることが分かります。そして、彼は大学教授でもあり関税官吏でもありました。そのためか、目は新大陸に向かい、英国が海洋国家であることを深く認識していました。アダム・スミス先生も国民投票をすれば、離脱に投票しそうです。英国は18世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパ大陸には深くかかわろうとせず、大西洋から、7つの海に乗り出し、パクス・ブリタニカを実現します。英国が他国と同盟を結んだのは1902年の日英同盟が最初です。しかし、第2次世界大戦以降、英国は戦勝国であり連邦であるためか米国の援助がなく、経済的に大変苦しくなり、1960年代ECに参加しようとします。そこに立ちはだかったのがフランスのドゴールです。ECに参加したのは1970年代ドゴールが死去した後になります。ECの後継体がEUですが、英国にとってEU参加は、大陸とは離れていたい、海洋国家でありたいという歴史的願望とは反するものです。離脱は必然かもしれません。

更新日時 : 2016年06月25日
カテゴリ : 世界のお酒

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