先日、ある居酒屋チェーンで、焼酎の替わりに消毒用アルコールをベースとした酎ハイを提供していたと言う事件が起きました。昭和20年、大平洋戦争がようやく終結しましたが、沖縄県も文字通り焼け野原となっていました。激戦の中を生き延びた県民にとって、生きる要素「衣・食・住」は勿諭、全ての面で物不足どころか飢えていました。中でも辛党にとって、お酒は贅沢な嗜好品であり、簡単に手に入る代物ではありませんでした。危険を承知でメチルアルコールに手を出して、光を失い、さらには命まで落とす人さえ出る始末でした。このような状況を見て心を痛めた比嘉寅吉は「これでは沖縄は大変な事になる。一日も早くちゃんとしたお酒を造って世に出さなければばならない」と思い、学校の教師を辞め、未知の世界である泡盛造りに目夜邁進しました。昭和23年比嘉酒造を創業、昭和55年に泡盛「残波」を誕生させました。残波ホワイトは「ザンシロ」の愛称で広く親しまれる25度です。フルーティーな香りと爽快な飲み口が女性にも高い人気を誇ります。透明感のある癖のない澄み切った味わいが特徴です。残波ホワイトは3年連続モンドセレクション金賞を受賞しています。オン・ザ・ロックや水割りでも美味しいのですが、今回は琉球モヒートを紹介します。残波の白45ml、レモン汁20ml、シロップ10ml、ミント少々、ソーダ適量を用意して下さい。グラスに氷、泡盛、レモンとシロップを入れます。ここで一旦かき混ぜます。ミントをたたいたり、つぶしたりしてグラスに入れます。 ソーダの量はお好みでどうぞ。甘みがある、さわやか、ミントの香りが良い、男性向き、ドライです。
更新日時 : 2016年08月26日
カテゴリ : 日本のお酒
1951年に麦の統制が撤廃されると、麦麹開発が始められました。1973年に主原料が大麦で、麹も麦麹の麦100%の焼酎が二階堂酒造から発売されました。そして、二階堂酒造および三和酒類がイオン交換濾過法の技術を駆使した麦焼酎を開発し、それが東京などで受け入れられました。さらに、大分県知事の立木勝氏の県産品愛用運動の重点項目として豊後特産麦焼酎を取り上げたことと、平松守彦知事が提唱した一村一品運動とも連動して、日本全国でブームが巻き起こりました。2007年1月には、大分県酒造組合が申請した「大分麦焼酎」が地域団体商標(地域ブランド)として登録されています。現在、麦焼酎の消費者のニーズは減圧・イオン交換濾過の麦焼酎から常圧・低濾過の麦焼酎へシフトしており、小規模な大分麦焼酎メーカーにスポットがあたるようになってきました。さて、臼杵市に明治5年創業の藤居酒造は、古来よりの伝統手法である「常圧蒸留」の後、過剰濾過を避け麦の本来の旨みを引き出すため、原酒を氷点まで冷却する「氷点濾過」のみを行い仕上げたふしぎ屋を生産しています。ふしぎ屋は、一定期間熟成させる事によりお湯割り、ロックにしても負けない芳ばしさの中に柔らかく呑みごたえのある豊かな味わいに仕上がっております。定番商品でありながら1ランク上の味わいがご堪能いただけます。平成18~22年度熊本国税局主催の酒類鑑評会で「ふしぎ屋」は5年連続優等賞を獲得しています。また2011年~2013年国際味覚審査機構(iTQi)にて、3年連続最高賞の3つ星賞を獲得したことで、日本麦焼酎史上初となる、『クリスタル賞』を受賞しました。
更新日時 : 2016年08月04日
カテゴリ : 日本のお酒
文政年間より酒を造って190年の八女の喜多屋は、2013年IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)で大吟醸極上喜多屋が、日本酒部門最優秀賞を受賞しました。毎年2,000銘柄を超えるワインが出品され、世界で最も影響力のあるコンペティションとして知られているIWCは、1984年に設立されました。最難関のワインの資格「マスター・オブ・ワイン」の称号の保有者を含め、第一線で活躍する400名近いワインの専門家が審査員として参加します。IWC2013サケ部門には、全国から235蔵583銘柄の日本酒が出品され、日本酒の5つの部門それぞれに第一位のトロフィー受賞酒が選定されておりました。「チャンピオン・サケ」は、その5つのトロフィー受賞からさらに最高賞として選出される名誉ある賞です。福岡県糸島産「山田錦」を精米歩合35%に磨き上げ極寒に仕込み、わが子を育てるように大切に発酵させ、圧力を一切加えない「しずく搾り」によって仕上げました。 優雅で華やかな香りと、芳醇かつ透明感のある味わい、余韻が絶妙のハーモニーを奏でていて素晴らしいとIWC審査員から絶賛されました。ぜひとも地元福岡県が誇る銘酒をご堪能ください。