鹿児島県北部の伊佐地方は中央を県下最大の川内川(センダイガワ)が流れ、東方に霧島連峰を望む霧深い水郷の盆地です。昼夜の温度差が大きい内陸性の気候は、焼酎つくりに最適な環境です。そのため伊佐地方には、昔から焼酎の蔵元が多く、焼酎の古里として親しまれてきました。伊佐の名を冠した代表的な焼酎は、「伊佐錦」(大口酒造),「伊佐美」(甲斐商店),「伊佐大泉」(大山酒造)があります。さて、今日は明治38年創業の大山酒造の伊佐大泉をご紹介します。美味しい焼酎は、よい麹があってこそです。大山酒造は、機械化により手間のかからない麹つくりができるようになった昨今も、麹室で麹蓋を用いて、昔ながらの手間暇かけた手作業で丁寧に白麹を造り、その白麹が焼酎の元となっています。仕込みでは、米麹と主原料の芋の割合を通常より芋を多くすることで、芋の風味を引き出し風味豊かな焼酎とすることを心がけています。伊佐大泉の「伊佐」は地名を「大泉」は尽きることのない美しい泉をイメージして名付けられました。大山酒造は、今では数少ない「一蔵一銘柄」の小さな木造り蔵です。2013年全国酒類コンクールの全焼酎部門で特賞1位に選ばれた、知る人ぞ知る銘品です。
更新日時 : 2016年05月20日
カテゴリ : 日本のお酒
肥後の国主加藤清正は、賤ヶ岳の七本槍や朝鮮での虎退治の逸話のため、荒っぽい武闘派の武将のように思われます。しかし、実は肖像画が示しますように、理知的で合理性に溢れた土木技術に高い専門的知識を有する行政官僚と言った方が良さそうです。熊本地震で熊本城の石垣が崩れましたが、崩れた部分は明治時代に再構築された部分で清正公が造られた石垣はビクともしていないようです。さて、清正公は熊本4大河川改修を行いました。白川坪井川の付替、緑川の鵜の瀬堰、球磨川の遥拝堰、菊池川に於ける各種改修等です。これにより広大な穀倉地帯が生まれました。球磨川の支流に川辺川があります。川辺川は、国土交通省の公表する『一級河川水質ランキング調査』において、平成18年度の調査から9年連続で全国1位に選ばれている最も美しい清流です。繊月酒造は、平成10年頃から日本各地の自治体やJAの方と協力して、地域おこし応援銘柄の米焼酎を製造しております。その一つが川辺です。繊月酒造は、霧深い山郷である球磨郡相良村の川辺産の良質の厳選されたお米とその地の湧水を使用し、竹炭で濾過し伝統の技術で川辺を仕上げました。さわやかですっきりした飲み口をご賞味ください。ロック、水割り、お湯割りがお奨めです。Los Angeles Wine and Spirits Competition 2013では、最高金賞を獲得しました。
更新日時 : 2016年04月24日
カテゴリ : 日本のお酒
通常梅酒は焼酎で作ったものが多いのですが、大七酒造は日本酒の伝統的製法で作った純米生酛の原酒をベースに梅酒を作りました。梅は紀州産南高梅特大の3Lです。大七生酛(きもと)梅酒は、どこまでも限りなく芳醇で、ビロードのような極上のなめらかさです。『地酒大show』リキュール部門では3年連続プラチナ賞で殿堂入りしました。ストレートで味わっても、クラッシュアイスを入れたり、炭酸水で割ってもOKです。料亭の中には、ぬる燗で出すところもあります。ホットレモンみたいで美味しいですね。