1804年に生まれた世界的に人気のあるラム酒の銘柄がレモンハートです。日本においても人気が高い銘柄であり、同じ名前の「BARレモン・ハート」という漫画の名前にもなっています。少し古いですが、大変面白い漫画です。レモンハートとは人名であり、18世紀初頭からイギリスのコーンウェル地方で、ハート家は砂糖やラムの交易を西インド諸島と行っていました。そして大きな利益を得ると同時に大きな信用を獲得し、1780年に英国海軍へのラム納入業者第一号に指名されることとなります。それから後拠点をコーンウェルからロンドンに移した際に、自分の名前を冠したラム酒を納入するようになったことから創業が1804年となっています。一度生産が中止されたことがありますが、現在はカナダで作られており、ラベルが変わり旧ボトルとは違った味わいでラム酒が展開されています。レモンハートホワイトラムは、活性炭によってろ過して作られた無色のラム酒でカクテルを想定したラム酒です。優れたラム特有の甘い香りが特長です。アルコール度数は40度で使いやすいラム酒といえましょう。通好みのお酒です。
更新日時 : 2018年04月06日
カテゴリ : 世界のお酒
ボルドーはアキテーヌ地方の首府ですが、アキテーヌ公エリアノールが、フランス王ルイ7世の王妃からイングランド王ヘンリー2世の王妃になったため、ボルドーを中心とするアキテーヌ地方はイングランド領となり、それが英仏戦争の遠因とも言われます。エリアノールは兎に角凄い、ルイ7世を唆し第2回十字軍には参加するは、遠征時に大喧嘩をしてルイと離婚をするは、11歳年下のヘンリー2世をたぶらかして、イングランド王妃になるは、ヘンリー2世と子供たちの確執をあおるかです。そして子供たちと言えば、リチャード獅子心王、失地王ジョンなど、世界史の主役です。彼女の愛したボルドーで生まれた、パリワインコンテスト金賞受賞酒を紹介しましょう。明るいルビーレッドの色合い、熟した黒い果実、スパイスのような複雑な香り、タンニンと果実味のバランスの良い味わい、それが、シャトー・オ・クルニヨ・デュ・マルキ・ドゥ・バルスイル2014です。美味をご堪能下さい!
更新日時 : 2018年03月23日
カテゴリ : 世界のお酒
スコットランド西岸沖のアイラ島にボウモア蒸溜所はあります。1779年創業というスコッチのモルト蒸溜所のなかでも古い歴史を誇り、ほとんどの蒸溜所が自前での工程を手放したピート採掘や大麦のフロアモルティングなどの伝統製法を職人たちが頑に継承しています。それはスコッチのモルトウイスキーづくりの大いなる遺産です。ボウモアモルトは、いつも海風に抱かれています。ピートも製麦工程も潮風の影響を受け、しかも第1貯蔵庫はダイレクトに海に面し、海抜0メートルに位置します。凪いだ日も嵐の日も、海という自然環境と対話しながらモルトウイスキーは熟成していく、まさに海のシングルモルトです。歴史を積み重ねた本格感、そして潮の香と甘美な気品を抱いた他のシングルモルトにはない孤高ともいえるこの香味特性は、こうしたボウモア蒸溜所の特異な立地と伝統が育んだものです。さあ、海のシングルモルトボウモアがスコッチ業界に誇る大いなる遺産とクラフトマンシップをたっぷりとご堪能いただきましょう。今回紹介のボウモア12年はドライなスモーキー感と柔らかなフルーティー感の調和が見事です。飲みやすさのなかに、個性的な潮の香が感じられるボウモアを代表する逸品と言えましょう。アイラ島東海岸のラフロイグのようなピート臭はあまり感じず、日本人好みのモルトスコッチです。
更新日時 : 2018年03月09日
カテゴリ : 世界のお酒