白ブドウなど主に色の薄い果皮のブドウを原料とした、無色に近い色調から黄色味を帯びたワインを白ワインと呼びます。赤ワインはタンニンなどを多く含んだ黒ブドウや赤ブドウを原料としています。そしてタンニンは渋みの成分です。従って、赤ワインは辛口しかなく、コクとタンニンにより渋みの深さによって、ライトボディーからフルボディーと言った分類がなされます。よく甘い赤ワインをと言われることがありますが、昔日本人が甘いワインと思っていたものは甘味料が混じっていたもので、本来の赤ワインには甘いものはありません。渋みの深さを基準に考えてください。それに対して白ワインは極辛口から極甘口まで分類があります。日本酒でも同じですが、料理と一緒に飲むときは辛口の方が食がすすみます。ただ味の濃い料理の場合は甘口の方が良さそうです。また食前酒や食後酒とする場合も甘口の方が良いかもしれません。さて、フランスのローヌ生産のテラ・ヴァントゥ・ブランは辛口です。輝きのある青みがかったライト・イエローカラーです。柑橘系果実の力強く豊かな香りです。口に含むと肉厚でフルーティーな果実味が広がり、程よい酸味と苦味が味を引き締めています。余韻もしっかり楽しめるパワフルなワインで、ハーブを使ったパスタやシーフードにぴったりのワインです。
更新日時 : 2016年12月09日
カテゴリ : 世界のお酒
14世紀から15世紀にかけて、英仏は100年戦争をしましたが、この時の英雄はジャンヌ・ダルクであること、周知のとおりです。しかし、これはナポレオンが流した情報操作だと言われています。実は、英国相手に勝利に次ぐ勝利を重ねたベルトラン・デュ・ゲクラン元帥こそが英雄だったのですが、彼と自分を比較されることをおそれたナポレオンがジャンヌ・ダルクを英雄に仕立てたらしいのです。さて、そのベルトラン・デュ・ゲクラン元帥はワインよりも地元産のリンゴ酒をこよなく愛したと言われます。リンゴを原料につくるブランデーは古くからフランス北部ノルマンディー地方でつくられてきました。中でもカルヴァドス産のものは質が高く、アップルブランデーの代名詞としてその名を使われるようになりました。ブラー社はカルヴァドスの中でも、Pays D’Auge(ペイドージュ)地区でのカルヴァドスづくりにこだわり、世界で広く知られています。ブラー・グランソラ―ジュは、2~5年熟成のフレッシュな原酒由来のリンゴを連想させるフルーティな香りです。オーク樽での熟成香とのバランスの取れた味わいには、かのゲクラン元帥も感動するかもしれません。食後のチーズや、シガーとの相性がよいカルヴァドスブラー・グランソラ―ジュですが、カクテルベースとしても頻繁に使われています。定番ジャックローズからコーヒーに入れて飲むホットカクテルまでいろいろなカクテルが楽しめるお酒です。カルヴァドスブラー・グランソラ―ジュ3/5、フレッシュレモンジュース1/5、グレナデンシロップ1/5をシェークして、カクテル・グラスに注ぐとジャックローズの出来上がりです。
更新日時 : 2016年11月25日
カテゴリ : 世界のお酒
南フランスのランドック地方に世界遺産都市カルカッソンヌがあります。1200年位前、カルカッソンヌの城砦は、フランク帝国のカール大帝に兵糧攻めされました。城の王亡きあと、后であるダマ・カルカスは5年に渡る籠城の末に、城の守備兵大半が餓死してしまいました。そこで、ダマ・カルカスは最後の手段として、たった1頭残っていた豚に有りったけの小麦を与えて太らせた上で、塔の上から投げ落としました。「自分達は豚を捨てるほど食料はある!」という意味です。それを見たカール大帝はまんまと騙され、戦意を失い、引き上げて行きました。その様を見て、后カルカスは町中の鐘を鳴らして喜びました。CARCAS SONNE(=カルカスが鐘を鳴らしてる)」の古の伝説です。ラ・クロワザードは1998年に、このカルカッソンヌで創立されたワイナリーです。ラ・クロワザードの名称は、ランドックルーション地方の三大都市、カルカッソンヌ、ベジエ、そしてナルボンヌが交差する、昔、羊飼い、農民、漁師がそれぞれの作物を持ちより、市を行ったこの地方の重要な土地の呼び名に起因します。ラ・クロワザードではぶどうの栽培には農家と栽培方法について指導したり、高温でぶどうが傷むのを避け、最高の状態のぶどうを得るため、涼しい夜に収穫をするなど、ラングドックのテロワールや品種の個性を反映させた、クリーンで果実味に溢れたワインを造るために、ぶどうの栽培からボトリングまで最新の注意を払っています。3年連続でワインコンテストで金賞受賞、定評のあるワインです。
更新日時 : 2016年11月11日
カテゴリ : 世界のお酒