スコットランドのスペイサイド地方ダフタウンにゲール語で鹿の谷を意味するグレンフィディックがあります。1886年ウイリアム・グラントは、グレンフィディック蒸留所を設立しました。そのため、グレンフィディックのボトルには牡鹿のシンボルがつけられています。グレンフィディック蒸留所は、家族だけで始めた小さなものでしたが、徐々に大きくなり、20世紀に入るとアメリカに輸出するほどになりました。ところが、1920年アメリカ合衆国は禁酒法を制定しました。グレンフィディックは、生産を減らすか、維持するか、増加させるか大変な選択の前にたたされます。ウイスキーの原酒は長い年月樽に寝かせる必要があるからです。結局グレンフィディックは果敢に増加させることにしました。1933年禁酒法の廃止とともに、良質な熟成されたウイスキーの需要が高まり、グレンフィディック蒸留所は確固たる地位を築くことになりました。1970年代、グレンフィディックはシングルモルトを独自にプレミアムブランドとして商品化し、シングル・モルト・ウイスキーという分野を作りました。現在グレンフィディックは世界で最も売れているシングルモルトです。グレンフィディック12年はアメリカンオークとスパニッシュオークの樽で最低12年間熟成させ、新鮮な洋梨のようなフルーティな香りと微量の樽香がもたらす複雑で上品な味わいが特徴です。美味しいウイスキーの定番ですが、ザ・グレンリベットとともにスコッチの本道と言えましょう。
更新日時 : 2016年04月28日
カテゴリ : 世界のお酒
カリブ海の海賊たちが飲む酒と言えばラム酒、そのラム酒は西インド諸島が原産地と考えられているサトウキビの廃糖蜜または搾り汁を原料として作られる蒸留酒です。黒糖焼酎もサトウキビを原料としますが、麹を使う点が違います。また、ラムは基本的にオークの酒樽に入れて熟成されますが、焼酎はタンク熟成あるいは甕熟成が一般的です。マイヤーズラムは、ジャマイカ産の本格的なダークラム(濃厚で香り豊かなタイプ)です。1879年当時、ジャマイカの砂糖農園主だったフレット・ルイス・マイヤーズが、200種類以上の原酒から20種類だけを厳選してホワイト・オークの大樽に詰め、4年の歳月をかけた後、秘蔵のブレンド技術をもって、情熱のすべてを込めて作ったのがマイヤーズラムです。マイヤーズラムのおいしさの秘密は華やかな風味と芳醇な香り、洋菓子材料との相性の良さから世界の一流洋菓子店やレストランで愛用されています。また、紅茶やコーヒー、アイスクリームのトッピングに少量たらしても手軽においしさが楽しめます。
更新日時 : 2016年04月23日
カテゴリ : 世界のお酒
スコッチウイスキーのメッカ、スペイサイド地方キース町のオスロスク蒸留所で製造されたウイスキーのことをシングルトンウイスキーと呼びます。なぜオスロスクウイスキーではないかと言うと、オスロスクという言葉はスコットランド人以外だと発音が難しいと考えられたので、世界中でオスロスク蒸留所のウイスキーを味わって欲しいとの願いをこめて発音しやすい、シングルトンと言う名前になりました。高品質な軟水で仕込んだウイスキーをダブルマッジと呼ばれるシェリー樽とバーボン樽で熟成し混合させて、芳醇な香りと滑らかな味を両立させる美味しいシングルトンが造られます。しかし、いまではオスロスクという商品名もあり、ザ・シングルトンは外国人を誘惑するためにシングル・カスク(ひとつの樽から取り出して、そのまま瓶詰めしたウィスキー)を指します。さて、シングルトン・グレンオードはグレンオード蒸留所で開発されたアジア向け商品です。キリンHDが輸入元です。また、シングルトン・グレンデュランは米国向けに開発されたものです。そして、シングルトン・ダフタウンは欧州向けに開発されたウイスキーですが、オスロスクの伝統を最も受け継いでいます。左のシングルトン・ダフタウン・テイルファイアはヨーロッパのシェリー用オーク樽で熟成し、ラズベリー、イチゴ、りんごなどのフルーティな味と香りを楽しめます。右のシングルトン・ダフタウン・サンレイはアメリカのバーボン用オーク樽で熟成し、カシスの香りと味わいのエレガントなウイスキーです。グレンフィディックをもっと華やかにした感じです。日本ではなかなか味わえない逸品です。
更新日時 : 2016年03月27日
カテゴリ : 世界のお酒